予防医療について

家族として迎えたワンちゃんやネコちゃん。健康なからだを保ちながらずっと一緒に暮らしていくことは、ご家族皆さんの願いだと思います。

病気の予防は、獣医療の発展とともに幅広く可能となり、ワンちゃんネコちゃんの健康寿命を支えてきました。

全ての病気を予防することはできませんが、様々な感染症から身を守ることや日々の暮らしの中で予防意識を持って生活することで防げることは多くあり、それが、その子の健康寿命を支えます。

様々な予防法がある中で、どんな予防法が我が子にとって必要なのかわからないこともあるかと思います。

また、おうちに迎えたばかりのワンちゃんネコちゃんは、これまでの予防歴などで、今後の予防スケジュールが決まってきます。
ご家族に合った予防法をご提案いたしますので診察時にご相談ください。

ここでは、ワンちゃんネコちゃんの予防について簡単にご説明いたします。ご参考ください。

1.狂犬病ワクチン

ワンちゃんは、狂犬病予防法により、生後91日以上の飼い犬の登録と年1回の予防注射が義務付けられています。

当院では、常時狂犬病ワクチンをご用意いたしております。

当日は体調に問題がないかどうか問診および身体診察を行ってから、ワクチンを接種いたします。

注射するワクチンは安全性の高いものですが、打つたびごとに副反応が出る可能性はあります。

接種後少なくとも3時間は一緒にいて様子を見ていられる日程をお選びいただいた上で、ご予約ください。
ワクチン接種後3~4日は、全身が濡れるシャンプーは避けてください。

目黒区では、東京都獣医師会に所属している各動物病院において毎年4月に狂犬病予防注射の集合注射期間を設けています。
詳しくは、区からのお知らせをご覧になるか、お尋ねください。

また、ネコちゃんへの狂犬病ワクチン接種は義務ではありませんが、承っております。お気軽にご相談ください。

狂犬病とは?予防接種が必要な理由

狂犬病は、人や犬、猫をはじめとした全ての哺乳動物がかかる人獣共通感染症です。

有効な治療法がないため、人も動物も発病すると、ほぼ100%死亡するとても怖い病気です。

日本国内での犬や猫の狂犬病の発生は60年以上ありませんが、海外では日常的な感染症で毎年3~5万人の方が狂犬病により死亡しています。

海外との行き来が盛んになっている現在では、いつ海外から日本に侵入してきてもおかしくない状況です。

法律で定められたワクチン接種を遵守することが、重要です。

2.混合ワクチン

任意の予防注射となります。

犬:5種混合ワクチン、7種混合ワクチン、10種混合ワクチン
猫:3種混合ワクチン、5種混合ワクチン

上記の中から生活環境に合わせてお選びいただきます。子犬子猫時の数回接種の後、成犬成猫になってからは1年に一度の追加接種をご案内しています。

当日は問診および身体診察、便検査をさせていただき、問題がないようでしたら、ワクチンを接種いたします。

注射するワクチンは安全性の高いものですが、打つたびごとに副反応が出る可能性はあります。
接種後少なくとも3時間は一緒にいて様子を見ていられる日程をお選びいただいた上で、ご予約ください。

ワクチン接種後3~4日は、全身が濡れるシャンプーは避けてください。

混合ワクチンで副反応を経験されたことがある場合や、副反応の心配をされていらっしゃる方には、病気から守る力があるかどうかを測定する抗体検査(採血した血液を外部検査機関に送付し、抗体を測る検査)も行なっております。ご相談ください。

3.フィラリア

フィラリアは、蚊を媒介して寄生し、食欲不振や咳、呼吸困難などを伴うフィラリア症を発症させる寄生虫です。春から初冬まで投薬することで予防できます。

毎月1回の飲み薬やおやつタイプのものや、皮膚に垂らすスポットタイプのもの、1年に一度の通年で予防できる注射タイプがあります。

どの方法で予防をしていくかは、生活環境やワンちゃんの性格などでお選びいただけますので、ご相談ください。

また、安心して投薬をスタートできるよう、毎年投薬を始める前にフィラリア感染がないことを確認するための血液検査を行なっております。

ネコちゃんのフィラリア予防も行なっていますので、ご相談ください。

4.ノミ・マダニなどの外部寄生虫

ノミやマダニは通年で予防することで、しっかり防ぐことができます。特に春から秋までは多くいるので、予防は必須です。

予防方法には、飲み薬や皮膚に垂らすスポットタイプの外用薬、フィラリア予防と一緒に予防できるものなど様々です。

診察時ご相談ください。多くの予防薬は、1ヶ月に一度の投薬で予防が可能です。

5.デンタルケア

歯磨きをはじめたとしたお口の中のケアは、お口の中の病気や全身に関わる病気の予防としても効果的な予防法です。

詳しくは、こちらをご覧ください。

6.栄養管理

「医食同源」という言葉があるように、毎日の食事は、病気予防にも大いに役立ちます。

ドッグフードやキャットフードなど市販のフードがいいのか、手作りが良いのか、悩まれている方もいることでしょう。

ワンちゃん、ネコちゃんの性格や生活環境によって様々な方法をご提案いたしますのでご相談ください。